相続放棄の理由・動機に関するQ&A

文責:弁護士 鳥光 翼

最終更新日:2024年04月22日

相続放棄の理由・動機に関するQ&A

Q家族と仲が悪いという理由でも相続放棄はできますか?

A

 相続放棄をする理由は限定されていませんので、ご家族の方とのご関係が良くないという理由でも相続放棄をすることはできます。

 実務においても、何らかのご事情によってご家族との関係がよろしくなく、長年疎遠になってしまっているという方が、他の相続人と関わりたくないという理由で相続放棄をされるというケースもあります。

Q特定の相続人に全ての遺産を相続させるために相続放棄をすることはできますか?

A

 相続財産を分散させたくないという理由で相続放棄を利用するケースもあります。

 むしろ、相続放棄を利用することで、被相続人の方の相続財産と相続債務を、特定の相続人に集中させることが可能となります。

 遺産分割協議において、特定の相続人がすべての相続財産を取得し、すべての相続債務を負担するという取り決めをしても、相続債務については、債権者との関係においては当該相続人に集中させるということができません(別途債務引き受けなどの手続きが必要となります)。

Q生前にたくさん財産をもらっているので、相続からは身を引きたいのですが?

A

 生前に贈与を受けているという理由で相続放棄をする方もいらっしゃいます。

 相続放棄をすることで、はじめから相続人ではなかったことになりますので、原則として相続の当事者から外れることができます。

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